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マスタリング・イーサリアム 1.3 イーサリアムの誕生

「マスタリング・イーサリアム」の読書メモ。

 

sif.hatenablog.com

 

 

1.3 イーサリアムの誕生

(p.3)

イーサリアムは、ビットコインモデルの有効性が皆に認識され、暗号通貨アプリケーションをより進化させようとしていたときに考え出されました。

 

 2013年の終わりに、若いプログラマービットコインの熱狂的な支持者であるヴィタリックは、ビットコインとマスターコインビットコインを拡張して、基本的なスマートコントラクトを提供するオーバーレイプロトコル)の機能をさらに拡張することを考え始めました。

 

 2013年12月にはヴィタリックは、チューリング完全な汎用ブロックチェーンであるイーサリアムのアイデアの概説となるホワイトペーパーを公開しました。数十人の人々がこの初期ドラフトを見て、フィードバックを送り、ヴィタリックがこの提案を発展させる手助けをしました。

 

 

https://vitalik.ca/general/2017/09/14/prehistory.html

vitalik.ca

 

Gavin can also be largely credited for the subtle change in vision from viewing Ethereum as a platform for building programmable money, with blockchain-based contracts that can hold digital assets and transfer them according to pre-set rules, to a general-purpose computing platform. This started with subtle changes in emphasis and terminology, and later this influence became stronger with the increasing emphasis on the "Web 3" ensemble, which saw Ethereum as being one piece of a suite of decentralized technologies, the other two being Whisper and Swarm.

 

イーサリアムのビジョンは、設定されたルールに従いデジタル資産を保持し転送できるブロックチェーンベースのコントラクトを用いて、プログラム可能な資産を構築するためのプラットフォームから、汎用コンピューティングプラットフォームへと変化していきましたが、ギャヴィンはこの変化にも大きく貢献しました。この取り組みでは重要な変更が加わり、用語についても変更がありました。その影響は、後にイーサリアムを一連の分散技術の1つとする「Web 3」技術仕様の重要性が増すとともに強くなりました。他に関連する技術として、WhisperとSwarmがあります。

 

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 2013年12月から、ヴィタリックとギャヴィンはこのアイデアを洗練して進化させ、後にイーサリアムとなるプロトコルレイヤーを構築しました。

 イーサリアムの創設者たちは、特定の目的を持たず、プログラムされることで幅広い種類のアプリケーションをサポートできるブロックチェーンについて考えていました。その考えとは、イーサリアムのような汎用ブロックチェーンを用いることで、開発者がP2Pネットワーク、ブロックチェーン、コンセンサスアルゴリズムなどの基礎的な仕組みを実装することなくアプリケーションを開発できるというものでした。イーサリアムプラットフォームは、これら細かな仕組みを取り出すことを目的とし、非中央集権型のブロックチェーンアプリケーションのための決定論的で安全なプログラミング環境を提供するために設計されました。

 

そして2015年7月30日、最初のイーサリアムのブロックがマイニングされました。ワールドコンピュータが、世界に向けて稼働を開始したのです。

 

イーサリアム誕生の歴史

 

イーサリアムが汎用ブロックチェーンのプラットフォームとなることで、開発者はDAppsを手軽に作れるようになったんですね。

 

 

 

マスタリング・イーサリアム ―スマートコントラクトとDAppの構築